赤 兩椛(せき りょうか)です。
四柱推命には、日干の強弱をはかる身旺・身弱・身中というものがあります。
月令を得ていると、日干の五行にしっかり根がある事になり、本人のエネルギーが強いという事になります。
月令を得ていないと本人のエネルギーが弱いという事です。
例題で判断の仕方を分りやすく書いてみました。
◆もくじ◆
身旺・身弱・身中って何?
※この記事は2023年4月にリライトしています。
はい、では説明しますね。
日干(自分)のエネルギーの強弱をはかるもので、身旺・身弱・身中というものがあります。
それって何なの?
①まず命式を出してから…
②その命式(日干)が身旺なのか?身弱なのか?身中(中庸)なのか?を判断。
③それによって、その命式の用神(命式の要)・喜神(バランスを改善する星)・忌神(用神の補助的星)を決める。
大まかにいいますと、③パターンに分けられます。
●身旺の人
積極性・バイタリティーがある・人の上に立つ(リーダーシップ)・目立つ人
●身弱の人
消極的・保守的・安定性・用心深い・協調性・控え目(目立たない人)
●身中(中和)の人
どちらの要素も持ち合わせる。平均的なエネルギー(中庸)
四柱推命は五行均衡論なので『中庸』を意識するにはどのようにすればよいのか?
を検討し+(その判断から良い時期・悪い時期などを推測)します。
突詰めると五行のバランス学なのです。
これを判断出来ないと鑑定が出来ません。
【ポイント】
大まかに言うと3パターンなのですが、その中でも段階がありまして、身旺の中でのレベル・身弱の中でのレベル・身中の中でも(身旺寄り?ほぼ均等?身弱より?)の段階があります。
日干との力量について考えると、やや身旺辺りが生きやすいかな?と個人的には思います。
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命式を判断する際は総合的に判断するものなので、(身旺なのか身弱なのか)も判断の1部分として考えるのですが、強いから良い・弱いから悪いというものではありません。
※たまに『身弱だから身体が弱いのですか?』と聞かれる事もあるのですが、そうではありません。
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でも字面的にそう見えなくもないですね。(そう書かれている事も見かけるのですが、この辺りは自分で検証出来てないので何とも言えません。配置にもよるかも。)
後、流派(鑑定士)によって検討が異なるので、人によっては『前に鑑定してもらった時、身旺(身弱)と言われたのに、今回の鑑定は身中・身弱(身旺)と言われた。』という事もあるかも知れません。
『鑑定と体感とが一致しない』と仰られる方もいらっしゃいます。
私自身の命式も鑑定して頂くと、鑑定士さんによって『身弱』『中庸』『少々身旺』と意見が分かれるので、少々複雑ではありますが、体感では、(ある面は身旺・ある面は身弱)と感じるので、必ずしも線を区切って判断出来る物ではないかな?と思っております。
流派が違うと『身旺』となり、またある流派では『外格』となりました。
こういう命式の方は特に、鑑定のヒアリングが必要となってきます。
その性質とは?
①身旺
身旺であれば運勢が強く経営者向き。リーダシップ・人を動かせる力もあり、発展も望める活力がある人とします。
実際芸能人など鑑定していても身旺の人が多い感じがします。積極的タイプ。
ですが、そのエネルギーも強すぎると運勢の波は激しく、凶運になると一気に下がる人もいます。ジェットコースター的といえば分かり易いかも知れませんね。
影響力もあり、戦いの中で生き抜く力は持っているけれど、協調性も少なく自分本位。
ワンマン的な要素も持っています。
その為ライバルも多く、特に強身旺の人はトラブルも起しやすく、本人は気の休まる時が無いかも知れません。(しかし本人は気がついていないかも・・)
自分の力を発揮するステージとご自身の生き方が合ってる人はいいのかも知れませんね。
特に陽干の身旺の人はかなり強い!
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土屋アンナさんは陽干で月令を得ているので強い身旺になります。
②身弱
身弱であれば運勢の強弱は激しくなく(浮き沈みが少ない)、前に出るのを嫌い(目立ちたがりではない)一歩引いて「お先にどうぞ…」的になりがちです。
ただ、口や態度に出さなくても、ネガティブでハッキリしない所もあり、(人により)イラッとされやすい所はあるかも?知れません。
活動的・行動力のエネルギーが弱いので、どちらかというと受け身タイプです。
しかし
コツコツと何事も継続する力があり協調性もあるので、サラリーマンなどの縦社会などでは身弱の方が人とのトラブルを起こす事も少なく
自分がトップに立つ事より、柔軟性を持ちつつ人に頼りながら・合わせながら・サポートしながら上手に生き抜いて行ける要素を持っています。
技芸術(写真や音楽・作曲・文才等)の繊細な才能や表現力も、身弱の人の方が実力発揮できるような気がします。
③身中
身中(中庸・中和とも言う)の人は(身弱寄り・身旺寄りはあるけれど)平均的バランスが取れる・対応できる人でしょう。(※四柱推命ではここを目指します。)
ちなみに世の中的には、身弱の人の方が人口は多いです。
④外格(特別格局)
後もう一つ極少数の人なのですが、外格(特別格局)と言って、極身旺(強烈な身旺)・極身弱(強烈な身弱)の人もいまして、その場合また考えが異なります。⇩
■参考記事
判断ポイント:月令(げつれい)を得ているか否かが重要なポイント!
月令?って何なのですか?
■月令とは?
生まれ月のエネルギーを、日干がどれだけ受けているのかを表したものです。
例えで言いますと、日干が甲・乙の人なら(春月⇒寅/2月・卯/3月・辰/4月)に生まれますと、木の勢いが最も強い時(季節のパワーが受け取れる)となり、日干は(月令を得る)ので非常に力が強くなります。
月支は他の地支の2,5~3倍の力があるとされています。
寅・卯・辰は春の月令。
通根(天干にある五行が地支にもある事が通根)の強さは、
①卯(旺支⇒季節の中央になるのでエネルギーが一番強い)
②寅(初支⇒春の初め)
③辰(土支⇒土用の支)となります。
※月令の判断・蔵干は各流派により異なります。
月令を得ているとどうなるか?と言いますと、日干の五行にしっかりとした根がある(通根)事になり⇒ご自身が安定・強化されるという事になります。
基本的には月令を得ていると身旺になりやすく、月令を得ていないと身弱になりやすいですが、必ずしもそうなる訳ではなく、命式⇒地支の状態を含め検討します。
※鑑定をしていくと判断が難しい微妙な命式に沢山遭遇します。ここが四柱推命の頭の悩ませ所であり醍醐味かも知れません。
身旺・身弱の判断ポイント!
月令を得ていないと、根がない(通根していない)事になり⇒根がしっかりしていないので折れやすい木(やせ木?もろい木というのでしょうか。
歯で言いますと神経を取った歯です。なので、ご自身の力が弱い(土台がしっかりしていないからグラグラ)という事になります。
あくまでイメージですが月令を得た木⇩(太くシッカリ)
月令を得ていない木⇩(細く弱々しい)
【判断例:明らかに身旺】
年:丁酉
月:丙午
時:戊辰
●月令を得ている。※地支が冲や剋されて使い物にならない状態・抜根されてない事が条件。
●陽干で比劫や印が多い。※生まれた季節や日干の性質によっても異なるので一概には言えません。
●月令は得ていない(少し根がある程度)だが、他の地支にほぼ日干を生じる五行・通根がある。※日干に近い方が影響強い。
【判断例:明らかに身弱】
年: 甲寅
月: 丁卯
時: 庚午
●月令を得ていない。
●地支の通根がほぼ無い状態。(無根)
●日干を生じる印星がない。※生まれた季節や日干の性質によっても異なるので一概には言えません。
【判断例:身中】
年:辛丑
月:乙卯
日:癸亥
●月令は得ていないが地支に2つ位通根があるなら中庸、1つなら身中寄りの弱傾向。日干に近い方が影響が強い。
【ポイント】
●月令を得ているから必ずしも身旺になる訳ではなく、月支が剋されてたり洩気が激しいと身弱になる場合があります。
●身弱の人は、月令は得ていなくても、大運などで通根する時は強いエネルギーが供給されます。
夫婦・カップルで考える、身旺・身弱の相性。
『女性が家庭に入るのならば、主人に大人しく従う身弱のほうがよい』
と、、昔の日本の感覚で書籍には書かれたりもしてるのですが、時代の流れと共に夫婦像・働き方も変わっているので、結局これは夫婦二人のバランスだと思います。
出来たらバランス良く。
例:身旺&身弱 身中=身中 身中&身旺(身弱) 等、二人のバランスが取れる方が望ましいですね。
特に強身旺&強身旺・極身弱&極身弱の組み合わせはトラブルやエネルギー不足を招きバランスが良くありません。
例えで言うと、松居一代さんっぽい女性が、松居一代さん男版の人とはうまく行きません。笑
無いものを補いあえる関係⇒生活パートナーとして(同じタイプでない人が)長続きはすると思います。
しかしそうなると、自分にとって刺激的なタイプではなく楽しい相手ではないかも?知れませんが、平穏には暮らせる確率が高いでしょう。
※ただ恋愛に関しては、相性(無いものを補い合える関係)とかを気にするより、素直で情熱的に恋した方が自分の思い出や経験値を上げるので、あまり意識しないで恋をするのが良いと個人的には思います。
さいごに。命式の日干の強弱を考える一つの判断基準⇒身旺・身弱・身中があるという事です。
身旺だから
●エネルギーが強くていい!
●会社を経営する力がある!
ではなく、逆に身旺の人が旺相運などで強まり過ぎ炎上し注意の時期もあります。
※ちなみに身弱の方でも社長になっておられる方は沢山おられます。
業種やご自身の立ち位置によっても違ってきます。
命式の日干の強弱を考える一つの判断基準⇒身旺/身弱/身中があるという事です。
その判断で、その命式の用神(命式の要)・喜神(バランスを改善する星)・忌神(バランスを悪くする星)を決め、良い時期・悪い時期をある程度推測出来る事が出来る。
自分はどんな要素を持っている人かを知り『どう活かしていくか?』の参考にするのです。
一部分をとって観るのではなく、全ての判断から見ないと四柱推命の判断は語れないなと感じています。
それでは今日はこの辺で。
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四柱推命の専門用語って難しいですよね。